症状一覧

2024年05月12日症状一覧

ゼーゼー

どんな病気が考えられる?

ゼーゼーしているという場合、
①息は吐くときにゼーゼーしている
②息を吸うときにゼーゼーしている
③咳をするときにゼーゼーしているが咳がないときはしていない

の三つのパターンが考えられます。

①息を吐くときにゼーゼーしている

この場合は、気管支や肺の病気が考えられます。最も多いのは喘息発作ですが、異物誤嚥や肺炎、RSウイルス感染症などでもこの症状が起こることがあります。

②息を吸うときにゼーゼーしている

クループ症候群や鼻づまりなど、喉や鼻など空気の通り道の上の方に狭い場所があるときに出現する症状です。

③咳をするときにゼーゼーしているが、咳がない時はしていない

咳をすると、分泌物が移動するので、ゼーゼーしたように聞こえる可能性があります。
いずれの場合も医師の診察が必要な状態であると考えられるため、早めの受診をお勧めします。

どんな検査をするの?

当院で行える検査は
胸部レントゲン
RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、百日咳の検査
呼吸機能検査
呼気中NO測定

です。

胸部レントゲン、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、百日咳は肺炎、細気管支炎、異物誤嚥を疑った場合に実施する検査です。
呼吸機能検査、呼気中NO測定は喘息発作を疑った場合に実施する検査です。検査の実施に本人の協力が必要なため、概ね小学校3年生くらいから検査が可能になります。

適応がない場合に検査をしても結果の解釈が困難になりますので、ご希望による検査は行っておりません。診察の結果医師が必要と判断した場合のみ検査を行います。あらかじめご了承ください。

どんな治療が考えられるの?

ゼーゼーの原因は多岐にわたるため、治療も原因によって異なります。

気管支喘息発作:

気管支拡張薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、ステロイドなどの効果が期待できます。気管支拡張薬には飲み薬、テープ、吸入薬などがありそれぞれメリット、デメリットがあります。詳細は診察の際にお伝えします。

クループ症候群:

ステロイドの飲み薬、アドレナリンの吸入などが効果が期待できます。症状の重さによって行う治療も異なります。詳細は診察の際にお伝えします。

百日咳:

クラリスロマイシン、アジスロマイシンなどの抗菌薬が適応になります。ただし、実は咳が長引いている時点ではすでにあまり菌自体はおらず、自分の免疫反応によって咳がでているため、抗菌薬に咳を鎮める効果はあまりないとも報告されています。

RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、鼻づまり:

これらの病気には特効薬がありません。鼻水を柔らかくする薬を使って、鼻水をよく吸って上げることで症状の軽減が期待できます。

観察のポイントは?
お家でやってあげられることはある?

鼻水が後ろに垂れると咳になってしまうので、なるべくこまめに鼻を吸ってあげましょう。特に夜寝る前に吸ってあげると夜の咳が多少軽減する効果が期待できます。

鼻うがいをすることで、鼻水を減らす効果が期待できます。当院でも鼻うがい用の粉を販売していますので、興味がある方は診察時にお申し付けください。

また、夜寝る部屋を加湿しておくことで、乾燥による粘膜の障害を防ぐことができると考えられます。是非やってあげてください。

ご家庭で煙草を吸っている人がいたら、是非禁煙することをお勧めします。煙草の煙は気道のダメージを誘発する効果がきわめて強く、ゼーゼーが長引く、ひどくなることが予想されます。また、煙草の煙による害はすさまじいものがあり、長期的にお子さんの人生に影響を及ぼします。
もしこれらのことについて興味を持っていただいた方は是非受診時にご相談ください。

病気一覧

  • RSウイルス
  • ヒトメタニューモウイルス
  • 百日咳
  • 気管支喘息発作
  • 気管支喘息
  • 気道異物