症状一覧
けいれん
どんな病気が考えられる?
緊急の症状です。すぐに医療機関を受診しましょう。
考えられる病気は、熱性痙攣、髄膜炎、脳炎、脳症、脳動静脈奇形、もやもや病、代謝疾患、てんかん発作など非常に多岐に渡ります。お子さんの現在の意識、呼吸や脈拍に問題がないか、手足に麻痺がないかなどを診察し、医療機関での観察継続や詳細な検査・処置が必要かどうか判断します。
どんな検査をするの?
まずはお子さんの意識、けいれんがしっかり止まっているか、元気さ、けいれん以外の症状などを観察し、詳細な検査が必要か判断します。詳細な検査とは、頭のCTやMRI、髄液の検査、血液の検査などです。もし必要となった場合、当院で行うのが難しい検査も多いため、検査可能な病院へ紹介します。
また、熱を伴ってけいれんした場合には、熱の原因の検査を同時に行うことがあります。(“熱がでた“を参照してください。)
治療はどうするの?
治療は三つに分けることができます。
①けいれんをしている時に命を守るための治療
②けいれんを止める治療
③けいれんの原因に対する
診察時にけいれんが続いている場合、①の治療が必要です。具体的には気道確保・酸素投与です。また同時に②としてけいれんを止める薬を投与することがあります。けいれんの持続時間によってはそのまま大きな病院へ運ぶこともあります。
診察時にはけいれんしておらず、意識もはっきりしている場合、②と③を行います。
②としてはダイアップという坐薬があります。ダイアップには、2回目のけいれんを起こりにくくする効果がある一方、鎮静作用があるため、使った後に意識の評価が困難になることがあります。また、眠りがちになる・嘔吐する・逆に興奮するなどといった副作用もあります。そのため、来院時に意識がいつも通りになっていること、けいれんが短かったことなど、いくつか使用条件があります。使用できる場合には得られるメリットとデメリットについて保護者の方と相談し、使用するか検討します。
③の治療は、発熱がある場合は解熱薬、痰が多い場合は去痰薬などです。背景にさらに治療が必要な病気が隠れいている可能性がある場合や、熱や脱水によりぐったりしている場合などには大きな病院へ運ぶこともあります。
けいれんした時にお家でできることは?
けいれんしているのを見たら、まず周りの人に助けを求め、人を集めましょう。
周囲の安全を確認し、安全な場所でなければ移動しましょう。
嘔吐する可能性があるので、体を横向きにして、吐いても誤嚥しないようにします。
きつい服を来ている場合は緩めてあげると良いかもしれません。
もし余裕があればけいれんの動画を撮影しておくと、後で医療機関を受診した時に情報共有がしやすいです。動画をとる場合は、なるべく全身が入るように、かつ顔がうつるようにしてください。
けいれんが5分以上続く時には必ず救急要請をしてください。
病気と予防
病気一覧
- 熱性けいれん単純型
- 熱性けいれん複雑型
- 無熱性けいれん、てんかん
- 憤怒けいれん
- 胃腸炎関連けいれん
- けいれん重積
- 細菌性髄膜炎
- 無菌性髄膜炎
- 急性散在性脳脊髄炎
- 急性脳症、脳炎
- もやもや病
- 脳梗塞、脳出血
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