院長コラム

2014年01月01日院長コラム

平成26年お正月

あけましておめでとうございます。
特別なことがなくても、あたらしい年を迎えるということは、何かすがすがしい思いがしてよいですね。

私事ですが、白血病の治療として骨髄移植をうけて、昨年12月で20年が経ちました。
20年前、無菌室で、輸血バッグにいっぱいの骨髄がとどき、私の体の中に流れ込んできたときの感動は今でも忘れられません。
たくさんの人たちに支えられ、きびしい抗がん剤治療を乗り越え、骨髄移植までたどりつくことができたことへの感謝。そして、なんといっても、全身麻酔で骨髄を採取するという命がけの行為で、私に骨髄をくださった、骨髄バンクのドナーの方への感謝の気持ちは言葉にできません。
いただいた命を、漫然と生きていてはいけない、感謝の気持ちを形にしないといけない、という思いは、常に私の中にあります。プレッシャーではありますが、しかし、そのプレッシャーに後押しされて、小児科医として前向きに突っ走ってくることができたと思います。
地域の子ども達が健やかに育っていくために、子育て中のお父さんお母さんの支えになれるように、今年も精一杯がんばります。小さなクリニックですので、大きなことはできませんが、地域に密着したクリニックとして、地道に子育て支援などを続けていきたいと思います。

クリニックを開業して15年が経ちました。15年前、お母さんに抱っこされ、お熱の診察や予防接種、病児保育などに来院していた子どもたちが、もう高校受験生になっています。たまに受診してくれた時、小さいときの思い出話などをすると、みんな照れながらもうれしそうな表情をしてくれます。
大きくなると、風邪や、胃腸炎や、湿疹などで頻回に受診していた乳幼児期と違い、体の病気で受診することは減りますが、思春期の子ども特有の、さまざまな悩みが増えてきます。悩みが自分の中でうまく解決できず、学校に行き渋ったりお腹が痛くなってしまったりするお子さんもいます。

精神科にかかるほどではないが、誰かに相談してみたい。両親には話にくい。
小さいときからの「その子」を知っている、地域の診療所の小児科医こそ、そういうときの相談相手になれるのではないかと思っています。
力不足で不十分なことも多いと思いますが、何かあったら遠慮なく話に来てみてくださいね!

今年が皆様にとって良い一年でありますように!
本年もよろしくお願いいたします。