症状一覧
乳幼児の難聴
お子さんの耳の聞こえが気になったことはありますか?
子どもは、大人と違って、耳が聞こえないと訴えられません。聴力検査もできません。
しかし、耳が聞こえているかどうかは、子どもの発達にとって重要な問題です。
耳の聞こえが悪いと、お父さんお母さんが語りかける言葉を聞き取ることができません。乳児期は、言葉を覚え、人と社会的な関係を作り、様々なことを感じ、学んでいく時期です。この時期に耳が聞こえていないことは、発達に大きな影響を与えます。
小児の難聴は先天的にあることもありますし、生まれてからでてくることもあります。
生れたときから難聴がある赤ちゃんは、1.8人/1万人くらいの割合です。原因には遺伝的なものと、子宮内感染によるもの(風疹やサイトメガロウイルス等)があります。その後進行する難聴や、新たに発症する難聴もあるので、4才では2.7人/1万人くらいの難聴児がみられます。
特に、昨年から流行した風疹の影響で、先天性風疹症候群のお子さんが生まれてきています。お母さんが風疹にかかったと自覚していない場合でも、風疹ウイルスが胎内にはいりこんでいることがあります。他に症状がなくても難聴だけが見られる場合があり、赤ちゃんの聴力にはよりいっそうの注意が必要です。
生まれたときに聴力を調べる、新生児聴覚スクリーニングという検査があります。生まれてすぐ、産婦人科退院前に行う検査です。
自費になる場合もありますが、ぜひ受けることをお勧めします。
生れたあとも難聴が進行する場合があるので、聴覚スクリーニングで異常がなくても、赤ちゃんの耳の聞こえには引き続き気をつけていてください。
年齢別のおおまかなチェック項目は以下の通りです。
1か月ころ
●突然の音にびくっとする
●大きな音で目をさます
3か月ころ
●大きな音や声に驚く、眼をさます。
●話しかけると アーウーなどと声を出す。
6か月ころ
●音がする方を向く。
●人にむかって声をだしたり笑ったりする。
9か月ころ
●ま、ぱ、だ、チャ などの声を出す
●ダメ、などと声で制止すると手をひっこめる。
12か月ころ
●ちょうだい ねんね などの言葉を理解する。
●意味のある言葉を1,2語いう。意味のない言葉はさかんにおしゃべりする。
さらに詳しいチェックリストはインターネットでも検索できます。
下記などを参考にしてください。
https://www.pref.chiba.lg.jp/jika/boshi/documents/r4checklist.pdf
聴力が気になる場合には、まずはかかりつけの小児科で相談しましょう。
精密検査ができる耳鼻科に紹介してもらえると思います。
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